シュデコ(シオデ)も食べ頃

アスパラガスのような形と食感をもつ山菜といえばオオナルコユリの仲間とシュデコ(シオデ・タチシオデ)があげられます。

雪解けの遅い我が家の田んぼ周りでは、その二つとも今が食べ頃。

シュデコは、土地によってはヒデコなどとも呼ばれ、秋田民謡のひでこ節などにも登場します。よく山菜の本などでは、シュデコをヒデコ(秀子)、アエコ(アイコ・ミヤマイラクサ)をやはり愛子という女子の名を便宜上あてはめて紹介したりする例もありますが、それはあくまでも便宜で、当て字ともいえるようです。つまり、人の名をあてる確かな説はないということなのでしょう。ただ、二つとも秋田ではとても好まれる山菜です。昔人がアイコとヒデコに女子の名をあてた想いがわかるような気がします。

▼植え付けられて4日後の田んぼの早苗は、天候にも恵まれしっかりと根が着いたようで、空に向かってまっすぐな姿勢を保てるようになりました。

土手では、レンゲツツジに一足遅れて咲く紅色のヤマツツジが少しずつつぼみを開き始めました。童の頃を思いだし花を一つつまんで口に入れたら、しっとりとした甘酸っぱさが確かめられました。60年ほど前のこれからの季節、私らガキ共は、放課後や休日に仲間と連れだってツツジの花とモヂッコと呼んだ虫えい(虫こぶ)を摘み取り食べるのが日課でした。

ヤマツツジの花を想うと口が甘酸っぱさをおぼえていて条件反射し、唾液が分泌される方は、そういう思い出のある方々でしょう。同じツツジでも、ヤマツツジは食べられますが、同じ所に咲くこともあるレンゲツツジは毒で、昔の童たちはレンゲツツジなどとはいわずこちらはドグツツジ(毒つつじ)と呼んだもの。

▼きのう夜は皆既月食の日。太陽、地球、月が一直線上に並ぶのは度々ありそんなにめずらしい事ではないそうですが、きのうはそれにスーパームーンが重なったので、夜空を見上げカメラやスマホを向けた方も多かったと思われます。

こちらはあまり関心がなかったのですが、妻はそうではないらしく、月食が始まる頃になったら窓から南東をながめ「はじまったよ、月が赤くなった!」とやや大きな声で呼びかけました。

時折雲が流れ天体ショーを遮ったりしますが、スーパームーンの皆既月食と月を隠す地球の影を眺めることができました。我が家からながめた月食を、カメラ手持ちで写した写真で載せておきます。