イワナ、ヤマメなど渓流釣りが解禁となり、村内の所々で太公望の姿が見られます。雪解けが盛んの初春は、成瀬川本流よりも支流での釣果が多いようで、雪上の足跡を見れば釣り人は支流に集中していることがわかります。
成瀬川漁業協同組合の総会資料によれば、毎年行われている放流事業で今年もイワナ2万尾、体験放流イワナ2千尾、イワナの成魚100㎏、ヤマメ3万尾、鮎(県内産)300㎏、鯉(羽後町産)80㎏、サクラマス1万尾の放流を計画。成瀬川やその支流は大型のヤマメをはじめ形のよい渓流魚が釣れるということで、釣り情報誌でも全国に紹介されているようです。
渓流魚の動きにあわせてエド(池)の鯉もようやくエゴ(隠れ場所)から出て活動を始めました。
池のそばではチヂザグラ(土桜・イワウチワ)も花を見せ始めました。鯉も回遊の動きが見え始め、イワウチワも咲き、日向斜面や沢筋の水辺には生きものたちの春一番のごちそうとなるウドザグ(ハナウド)も一面に見られるようになりました。もうクマたちも「食べ物がある」と悟り次々と冬ごもりを解きはじめたでしょう。
冬ごもりを終えたクマはまず越冬穴のそばで少し体を解し、食べ物がありそうな雪消の場所に移動します。しかし、今冬に生まれたばかりの子グマ(ワカゴ・若子)をもつ母グマや、昨年に生まれた子グマ(フルゴ・古子)をもつ母グマは、穴から完全に離れるのは遅く、とくにワカゴ持ちは5月半ば頃まで穴の周囲から離れないものです。
▼この季節特有の稀な寒気が南下、朝はなごり雪が降り、まわりは一時の白い世界へと戻りました。ほとんどの方々が夏用タイヤに取り替えたでしょうが、村の4月ではこんなことが時々あります。朝に道路をやや白くした雪はもうなくなりましたが、標高の高い所での今日明日はスリップ事故に要注意です。