春先の村内、国道脇などにどこかの遺跡を思わせるような雪の立像がずらりと並んで見えます。
これは、寄せ溜められた雪を重機のユンボーで掘り起こした跡。国道などから除雪された雪は沿道の田んぼなどに大量に溜まります。この大量の雪は固まっていてなかなか解けにくく、こうして機械でいったん掘り起こして雪解けを進ませないと農作業に支障が出ます。
雪解けが遅くならないように、降積雪がなくなる3月中ば過ぎから雪の掘り崩しや、極端に多い所は排雪作業までもが進められ、村ではその作業がそろそろ終盤にさしかかっています。今年は、豪雪対策本部設置の年でしたので、やはり動かす雪の量はいつもより多いようです。
▼雪解けの進み具合にあわせてこちらも「出来るところから少しずつ」ということで冬囲い解しを始めています。残雪が多く作業ができるのは雪が早くなくなったところだけです。
豪雪の村では雪解けが遅く、4月半ば過ぎまで田んぼでの土とまみえる農作業などに早くとりかかりたくてもそれはムリ。そのためいろんな作業がそれ以後に集中します。農家のみなさんはそれまでの間、雪の解け具合にあわせるかのようにして体を動かします。春になってもくらしは雪に支配され続けるというわけです。
明日からの雪消の4月は、農家にとって「冬を解す季節」でもあり、春作業にむかうための「段取りの4月」ともいえる季節です。