暦のうえでは春でも村はまだ冬。この季節になると毎年お知らせしている2つの食について。
ひとつはわが村産のホウレンソウ。私の同級生Sさんがビニルハウスでつくるホウレンソウで、雪の季節特有の寒さで甘みが増す「寒じめ栽培」のとってもおいしい野菜です。
豪雪の村で冬に栽培されるホウレンソウなど昔には考えられなかったことですが、夏秋トマト栽培用のハウスを「雪の季節も」と有効活用されているものです。おかげで村のみなさんは完全無農薬の地元産ホウレンソウをいただくことができています。
大雪の今年は雪からハウスをまもるのに大変だったと思われますが、ホウレンソウを栽培するハウスは必死の除雪で豪雪の被害を防げたようです。しかし、Sさんのほかのトマト栽培用ハウスは作業が追いつかず多くが雪に押しつぶされてしまいました。
もう一つの食は、この季節に送られてくる神奈川小田原産の晩生のみかんです。こちらも農薬の使用が抑えられているみかんのようです。農産物の無農薬栽培や減農薬のとりくみは規模が大きいほど簡単にはなかなかできないこと。お米をはじめ経営として減・無農薬を成り立たせているみなさんの努力には頭が下がります。
当方もそうですが、できれば毎日食べるお米こそ無農薬栽培米を食べたいと思う方は多いでしょう。でも、減農薬ならなんとかできますが、面積が多ければ田んぼの無農薬栽培はなかなかできることではありません。だからこそ、全国でそういう栽培に努力し一定規模の経営を確立している方々へは、「よくやるものだ」と尊敬の思いをもちます。除草や病害虫防除にどれだけ苦労が多いかがわかるからです。
自家用野菜のように自給だけなら手っ取り早くできるでしょうから、そういう程度の無農薬栽培はお米もふくめ今後は増えてゆくかもしれません。毎日の食は健康にとって安心安全のカナメですから。