きのうは小学校の卒業式。中学校と同じように保護者のみなさんは「会場内には入れない」という異例の式典となりました。もちろんわれわれの参加もありません。
役場で3月定例会議最終日の本会議運営の打ち合わせなどを済ませて帰宅途中、卒業式典会場の体育館外に保護者の方々の姿がみられます。会場に入れないので、肌寒の外から戸越に式典を見ているのです。学校側の配慮なのでしょう、外には小さなテントがひとつ備え付けられています。苦労して育てた子の晴れのご卒業です。外から撮影をしている方もおられます。
科学的根拠にもとづく専門家の知見がないまま、しかも唐突に下された「政治判断」による一律いっせい(後に一部修正されましたが)の「休校要請」は、卒業式にもこういう異例、無念の姿をうみだしています。こういう「要請」こそ、専門家の集団的な意見を迅速に聞きまとめ、その「要請」によってどんな影響が国民に及ぶかを的確にとらえ、政府各機関と地方自治体、国民が速やかにかつ一定の備えができたもとにおこなわければならないと思われます。
きのうもある感染症の専門家が「いっせい休校が新型コロナ対策でどんな効果を果たしたかを科学的に検証することが大事。感染しても症状の出にくい子ども、若者達が、休校によって自宅等で過ごす時間が長ければそれによる高齢者への感染の危険が逆に高い可能性もある」という旨を語っておられました。これは「たとえば」という例でしょうが、こういう要請は、単なる「政治判断」ではなく、だからこそ科学的根拠にもとづく判断がまず最優先されねばということでしょう。とくに初動でそれは求められると思われます。
さてその小学校。時間はちょうど卒業証書の授与が始まったばかりで、私も外からその模様を記録しておきました。大きな体育館で教職員と卒業生だけの卒業式。屋内の様子にも、外の様子にも、保護者のみなさん、卒業生、在校生、そして先生方のいろんなお気持ちが察せられる2020年3月です。私たちが何よりも大切にしなければならないのは、こういう卒業式、休校もふくめ、それによって一番大きな影響を受けるのは子ども達であり、児童生徒を第一においた対応が必要だということでしょう。
ところで、中学校のみなさんの高校受験は19人全員合格との朗報をお聞きしました。中学校、小学校の卒業式も終わりました。今日はそのおめでたいみなさんへ、富士山からながめる日の出、焼石からながめる日の出、そして焼石の高嶺の花をいっぱいそえてお祝いとし、今後のご活躍をお祈りしたいと思います。祝意とともに、世の中全体が縮こまっていますので、「ご来光と花々で明るく、心に希望を」ということで、写真が多めとなりました。