不思議な雁の群れ

雪の少なすぎた寒中が一目でわかる風景、そんな特徴ある場面が村内のいずこでもみられた過ぎた1月。田子内大塚の小さな祠もそのひとつ。1月31日だったのに、小高い地の社は全体の姿をあらわしていました。

同じ31日、朝の用務を済ませて役場から帰宅途中のこと。東から西へむけて地元集落の低空を飛ぶ雁の群れが目に入りました。

厚い雲が垂れ込めた朝で、奥羽の嶺はその雲に覆われ、里の山々も雨の空模様で霧に隠されていた時です。天気は分単位で激しく変わりやすく、流れる雲の切れ間からわずかの青空がのぞいたりする時でした。

はじめ20羽ほどと見えた雁の群れでしたが、編隊の数は次から次へと増え、低空を飛ぶ編隊に加えて、見上げたらそれよりはるかに多くの群れがもっと高くにも。

総数200羽ほどの群れは、集落の上で今度は大きく旋回して向きを急に西から東へ変え、編隊を乱したり整えたりしながら低く厚い雲の中に消えました。

まだ渡りの季節ではないでしょうが、越冬地からはるか離れた1月末の村の上空に群れ飛ぶ雁。それに、急いで西へ行くでも東へ行くでもない、その飛翔の目的は何なのでしょう。

真冬に村で見られためずらしい雁の群れということでは、2,3年前のことですがこういう事例もあります。めずらしい群が見られたのは成瀬ダム工事現場の仁郷台地。雁の大群が確認されたのは飛ぶ姿ではなく厚い積雪の上です。群れが何のために雪の上に舞い下りていたのか、羽を休めるためだったのか、それはわかりません。

下の写真は、雪上にいるその群れのごく一部です。仕事に行く途中たまたまこちらの先輩Sさんが目にし、遠くから撮った写真をSさんからお借りしていたものです。

越冬場所ではない山間集落での1月末の雁の群れ、真冬の仁郷台地に舞い下りた雁の群れ。いずこで目にしても感ずるのは、雁という鳥がもつ深く不思議な固有のロマンです。

▼きのうは、各期成同盟会での要望行動や村の要望などで年中お世話になっているみのり川信英代議士の国政報告会へ出席。国土交通副大臣就任祝賀も兼ねた集いでした。

代議士の活動を長くささえておられる後援会長さんが、あいさつでは最後に立たれましたが、会長さんの語られた情勢や世相への視点の鋭さには昨年と同様に注目しました。政治活動だけではなく民間の会社にも官公庁組織にもいえることでしょうが、凜として重みと洞察深い言葉を放つ方が陣営にまたは会社や組織におるというのは、とても大きい意味があることだと思われます。