寒の1月は、記録的な暖冬のまま終えようとしています。
雨天続きの昨日の成瀬川。その流れは「雪代水」とはいえぬものの雪解けによる濁りで少しの増水となり、澄み切ったいつもの1月末とは思えぬ川面を見せていました。
田んぼの土手や畦などは土の見える範囲をいっきにひろげました。集落の南側日向斜面は4月のような雪のない景色となり、蕾を開き始めたバッケ(ふきのとう)も目に入ります。
今朝になったら寒さがやや戻り、久しぶりに道路をうっすらと白くしましたが、野の植物たちはおかしな冬の影響を受け続けるはず。植物にとどまらず、生物界全体に今後この暖冬がどう響くのか注目、懸念されます。
それは、一ヶ月以上、最も厳しいはずの寒中をゆるりと過ごしてきた我々ヒトにもいえること。通常の寒中なら、吹雪ヒューヒューの中を毎朝除雪し、夕方にはまた除雪、週に一度は屋根雪下ろしのあの豪雪を生き抜く我々。
豪雪の村で生きれば、なかなかの粘り力がそなわることなどをよそ様からはよくいわれたものですが、思わぬ「楽な寒中」を過ごしてみて、「なるほど」と直の体験でも雪国人と忍耐力の関わりを感じたところです。
世界有数のこれだけ厳しい豪雪の土地で、県内のほかの市町村とそれほど差のない自治を保ち、元気に村をまもり続けているということに誇りと自信をもちながら、粘り強く前に進みたいものです。「楽過ぎる寒中」を過ごしたおかげで、そこから学ぶことも大いにありです。