クマ公もいよいよ穴入り

林道の積雪がほぼ消え、左右法面に薄く雪が見られた2日、土倉林道を県境付近まで再び上がりました。

狩人たちがつけたのでしょう、標高を上げたら車の轍が雪の上に残っていましたが、クマの足跡はひとつも見られませんでした。

昔から「クマは冬至までに穴入りを終える」とマタギたちは言い伝えてきました。でも、豪雪の土地のクマは、ほとんどが12月初旬で冬ごもりに入ることを村の狩人たちは体験からとらえています。もちろん例外の個体はこの分野にも居りますが。

これだけ広い範囲で足跡が見られないと言うことは、やはり先週に足跡をつけた動きでクマたちの多くは越冬穴に入ったからでしょう。

写真の斜面は土倉沢上流部のクマがよく発見されるところ。2本の緑のヒメマツ(キタゴヨウマツ)があるすぐ右近く、90度近い斜面のブナ立木が薄く植生する地点には「ブサ穴」と昔からマタギたちが呼ぶクマの越冬岩穴があります。

昔、この穴とその周辺のクラ(崖)は、集落の狩人たちによる真冬と春のクマ狩りがよくされた場所。積もった雪をはらい除けて穴口に近づいた体験を集落の狩人の幾人かはもっています。こちらも、何度かのスリルあふれる狩りの思い出がこの斜面と穴にはあります。

この穴は、冬眠するためには最適の岩穴で、内部はそんなに深くなく、ゆるやかな「くの字」に曲がっています。今年も、そこら周囲ではたくさんの足跡が見られましたから、写真に収まる範囲の「ブサ穴」にはすでに冬ごもりのクマがおそらく入っていて、うたた寝を初めている頃です。

今朝も雪が降りつづく豪雪の村は、屋根の雪下ろしにあがってもおかしくないほどの積雪となりました。これで、「ブサ穴」だけでなく村の里山から奥羽脊梁のクマ公たちのほとんどすべては森でのうごきをあきらめ、それぞれの穴にこもって長い休暇入りとなったでしょう。

▼村議会一般質問の通告はきのう正午に締め切られ、5人の議員から通告が出されました。議員各位が手にしている活動の教本「議員必携」(全国町村議会議長会編・学陽書房発行)は、一般質問の心がけについて写真のような記述をしています。

この「必携」は、町村議会議員のみならず、全国の市議会議員、県議会議員のみなさんも参考にしているといわれる書です。議員各位は、こうした内容にも心がけながら質問を準備・通告し、村の議会では11日の質問席に立ちます。傍聴に、ぜひお出で下さい。