薪入れ作業

おだやかなお天気の下、きのうは薪入れ作業で一日を過ごしました。

外積みの薪には、雨がかからないようトタンやシートで覆いをかけていますが、その中にはアシナガ蜂たちが何百匹もジッとしています。越冬のためにあちこちから集まってきてシートやトタンの下に潜り込むという、毎年見られるアシナガバチたちの初冬の様子です。

来春にまでそのまま命が続く蜂は、このようにして越冬支度を終えています。なのに、おなじ昆虫でも冬を越さずにまもなく命が果てる赤トンボはまだ活動中です。陽射しで体をあたため、最後の飛翔を楽しむかのように穏やかな初冬の空を舞い、透き通る羽が時折キラッキラッと輝きます。

そんなトンボを見ながら作業をしていたら、妻が「これ、なんのキノゴだぁ」と、薪についているキノコを差し出しました。見たらそれはムキタケ。薪搬入前の山林で菌が材に取り付いていたのでしょう、よくあることです。「ムギダゲだぁ」と言葉を返したら、今度は「おしるこ(味噌汁)に入れる、キノゴ、ねぐなった。(キノコ、なくなってしまった)」と、一言ぽつり。

「んだら、えま、採るべぇ(そうか、だったら、今、採ろう)」と、作業の合間に家まわりの林に入り、真っ最中になり始めた黄金色のユギノシタキノゴ(エノキタケ)と少々のサモダシ(ナラタケ)を収穫。これでまたしばらくは、味噌汁で採れたてキノコをごちそうになれます。家周り100~300㍍範囲で簡単にキノコ採り、これがごくありふれた山の我が家のくらし方です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家のそばにはヤマブドウの実がゆっさりとまだ成っていて、ヤマドリたちなどが来るのを待っています。このヤマブドウによく実がついていたので「今年は豊作」と思っていましたが、ほかでは実の着きがよくなかった年のようです。このブドウ蔦だけなぜこんなにたくさんの実がついたのでしょうね。