落ち葉が始まる頃のキノコたち(その2)

今日はコナラ(シモフリシメジ)の登場です。

ホンシメジにはない上品な香りが特有のシモフリシメジ。霜の降り始める頃に顔を出しますから、自然の様子をとってもよくあらわす名前をつけられたキノコです。我が家では、その香りと味を損ねないよう瓶詰めにして、ホンシメジとともにすまし餅(お雑煮)の具としてお正月に食します。

秋が深まる頃に顔を出すキノコなので、新しい落ち葉をかむっていて最初のひとつを発見するのに少し時間がかかります。でも、ひとつを見つければしめたもの。菌列をつくりならんで顔を出していますから次から次へと発見が続きます。成長の条件がよい地面では柄が土の中に深く入り込んでいるので、棒を差し込んでていねいに抜き取ります。

シモフリシメジの出るミズナラとブナの混じる広葉樹林にはドングリが敷き詰められるように落ち、ブナの実も少しあります。ブナの幹には、ツキノワグマが登った新しい爪跡が見られました。爪跡からしてこのクマは大きい。家すぐ近くの里山でのことです。クマ公は、ドングリやブナの実を食べながら越冬のために皮下脂肪をたっぷりとたくわえているようです。

▼27日からは連日の雨マーク予報でしたので、「見頃ピークの今年の谷紅葉はこれが見納め」と、妻とともにまた天正の滝といずくらの崖にむかいました。10分ほどで行ける谷ですから気軽なもの。

崖紅葉だけでなく林道沿いのイタヤカエデやブナなど高木も一日を経たら色づき盛りとなり、谷はまさに燃えるような色に染め上げられています。きのうもカメラマンらしい方の姿が見られました。この先のお天気を考えれば見頃盛りの眺めは今日あたりが頂点かも。