県内町村の議長さん方は、70㌶を越える農地を管理する法人組織の代表をつとめる方も含め規模の大きな農業を営む議長さんが多しです。先日の議長会理事会の際、話題になったのはやはり「今年、なんとだっけ?」と、お米の収量のこと。北の議長さんも、中央の議長さんも、南の議長さんも、共通していたのは「収量が上がらない」といわれている地域の声でした。
稲作農家は、半額に減らされていた10㌃当たり7,500円だった直接支払い交付金が、今年度からは完全になくなります。それに加えて収量減となれば農業所得は大きく落ち込むことが懸念されます。
収量減が前述の「声」だけにとどまらず全体として「現実」となれば、農家のくらしはもちろん、地域経済にも広く影響が及ぶでしょう。個人、法人を問わず規模の大きな経営体ほどその影響は深刻と考えられます。
さて出荷数量を確保できなかった我が家でもすべて一等米でお米の出荷も終え、降雪前の今、畦草に年に一度の除草剤を散布しました。きのうはその後作業として排水のための溝掘りにも汗を流しました。
刈り取り後の除草剤散布も溝掘りもすべて来春の畦削りや畦塗り、耕起作業を順調に行うための作業で、農家はもう来春のことを頭に入れて段取りをたて始めます。
活躍してもらったコンバインも新しい潤滑油をすべて注し農機具屋さんに点検もしてもらいました。これで今年の田んぼ作業は終了。圃場はもう一月もすれば雪に覆われはじめ、やがて3㍍ほどの雪を積もらせて長い冬休みに入ります。
たんぼで今年最後の作業を妻としていたら、妻が「冬のために、かへで、えるようなもんだな。(冬を過ごすために、はたらいて、いるようなものですね)」とつぶやきました。雪国で生きるとはそういうものなのかもしれません。雪のない季節はほぼ半年しかありませんから、あっという間にもう10月も半ばを過ぎようとしています。
長い冬を越すときに、ありがたいのはあたたかい味噌汁。我が家ではその味噌汁にほとんど毎日つかわれる具がサモダシきのこ(ナラタケ)。そして時々のお吸い物にはハタケシメジ。童たちもサモダシやナメコ、シメジが大好き。納豆汁はとくにです。
晩生のそのナラタケとハタケシメジが、我が家のまわりでシーズン最後の姿を見せています。今年はどちらも作柄がよく、童たちにもたっぷりと食べてもらうことができる冬となります。今回はナメコの老菌(最後の写真)も少し見られました。