gikai のすべての投稿

除排雪に欠かせぬ水を見つめて

CIMG9411-1▼「役場のすぐ前を川が流れている」村を視察で訪れたある方がこんな言葉を発したことをおぼえています。豪雪の地では、除排雪への水利用が最大のカギ。流雪溝はもちろん、夏場に農業用水や生活用水に使われる水路の多くが雪捨て水路に姿を変えます。           ▼村役場前の水路「伊達堰(だでぜぎ)」は、そんな水路の中でも村で最も流量が豊か。役場付近は勾配も緩くないためその流れも急で、役場や農協前、家々の雪が水路に寄せられても、たちまちのうちに雪は成瀬川まで流れ下ります。

▼「この、へぎ(堰)、あるおがげで、みんな助かる」は、ここを通る度によく聞かれる声。この水路は、年間ウン0万円分の除排雪費相当分の価値、役割を果たしているはずで、水とはほんとにありがたいものです。

CIMG9413-1

▼豪雪の村では、雪対策が永遠の課題ともいえます。その時に効果の大きい水利、村内のあらゆる水源、水脈、水路のさらなる有効活用、水路や川、除排雪の便のいい土地への住家やはたらく場所建設の督励、成瀬川本流の豊富な水をさらに雪対策に活用できないかなど、可能性ある地区での創意工夫も今後は考えてゆきたいものです。

雪の世界は芸術作品でいっぱい

CIMG9409-1▼雪と風は水とほぼ同じで方円の器にしたがうらしく、雪国、冬の季節という器のなかでかれらの共演があれば、自然がつくるいろんな作品がみられます。
初冬から残雪の春まで、それらのひとつひとつを写真の技に長じた方がひろい上げて写し撮ったら、そうとうな規模の展示会が催しできるかもしれません。昨日、道路に人工の防雪柵があってはじめてできあがる雪の芸術を目にしましたので、その一枚です。

▼昨日の村の積雪情報は、わが集落で積雪が2㍍に達したことを知らせました。すでに大字椿川地区は2㍍をこえていますから、村の半分以上の地区が2㍍越え。県内最大の豪雪の村であることがこれでよくわかります。

▼村では、当初予算でおいた雪対策関連予算が不足するようで、5日には、追加予算をくむための議会がひらかれるはこびです。12月のあの降りようでしたから、現在の積雪の割には累積の降雪、積雪量がおそらくかなり多かったのでしょう。降れば機械も人も動きお金もかかる、平年の範囲をこえる雪の冬がまだ続きます。

1月の暦を剥げば…

CIMG9404▼例年、その冬で最も深い積雪を記録するのは2月末(昨年は3月に入っての最大積雪深でしたが)ということをわかっていながらも、1月のカレンダーをはぎ取れば「さあ、ゆぎ降りも、あど(あと)、びゃっこ(少し)だぞ」という気持ちになります。 12月の猛烈な積雪で、この調子だと今冬も大変とみんな身構えたでしょうが、1月の村は、予想に反して積雪量がそれほど重ならず「1月に、こんなに楽したのも久しぶり」という声が一部から聞かれるほど。わが家も、1月には本格的な住宅の雪下ろしはやらないで済みました。下屋や、マブ(雪庇)落としでは屋根にあがりましたが。

CIMG9397▼わが集落で最も雪が深い入道地区の週末の積雪様子はこんな具合です。昨日と今朝は久しぶりに除雪機械を稼働、屋根のマブもたった一夜でずいぶん成長したので今朝落としました。大雪警報も出た県内、荒れの2月か、1月のようにおとなしい2月となってくれるか、は、天のみぞCIMG9395知るところ。 雪とのむきあいでもう一つ、30日の早朝未明でしょう、気温マイナス6~7℃と朝は冷えましたが、そんな寒気の中でも集落向かいにいまいま落ちた底雪崩れ跡が見られました。これを見て私は底雪崩へのこれまでの認識を改めました。 「ヒラ(底雪崩れ)は、暖気や雨の日、晴天の午後にとくにスル(落ちる)から気をつけろ」が合い言葉でしたが、冷えた日の早朝未明でもヒラがあるということのこれは何よりの証。思い込みや決めつけ、限られた範囲の体験だけに依っていると痛い目、恐ろしい目に会うということでの認識の改めです。

▼節分、立春の候ともなれば、寒中につるされた凍み大根も風でプランプランと動くほど仕上がりに近づき、雪国でも少しずつ春の言葉を使える日に向かって時は刻まれています。CIMG9398

▼1月30日には、村の担い手組織「田畑会」などが主催する恒例の「農業を語るつどい」に出席。国や県の来年度の農政方針などを勉強し合い、後段では懇親を深めました。