野の新芽が次々に

木々の芽吹きにはもう少しの日数がほしいわが集落。私の仕事部屋からは、おかげでまだ葉っぱに視界をさえぎられずに、冬の眠りから覚めた豊かな流れの成瀬川が望めます。

 

我が家の前には成瀬川と小さな清水、後ろにも小沢二つとその水源となる豊富な湧水の清水に恵まれ、山と水辺で親しめる環境がまわりぐるっといずこにも。

堅雪の今の季節は、30分ほどの散策がてらに「はしり」の山菜と出会うのが楽しみです。

 

 

すでにバッケ(フキノトウ)はいただいていて、これは一度だけ旬の香りを楽しめばよし。今は、水辺で早く顔をだしたアザミをめざします。清水の流れる堰(水路)は雪の庇やトンネルになっていて、雪で日光がさえぎられている間に芽をだしたアザミはまだ本来の緑色にならず軟らかな色のまま。やわらかなこの新芽を、朝餉の味噌汁でごちそうになるのです。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

清水の湧口のミズバショウも、固まっていた新芽をようやく解きほぐして苞の白さを見せるようになっています。いかにもミズバショウらしいもっと美しい装いになるのは一週間ほど先でしょうか。


 

 

 

 

 

 

 

野草たちの芽出しは、水辺、日向急斜面、雪崩跡から先に次々始まります。最も早く芽をだすウドザグ(ハナウドの仲間・食べられない)はだいぶ草丈を高くし、ミズ(ウワバミソウ)やハンゴンソウ、各種シダ類たちも新芽を見せていますから、山菜の「はしり」で人気のコゴミもまもなく顔をだすでしょう。

きのう妻は、わざと少し緑になったヒロッコ(アサツキの仲間)を摘んできて、サバの缶詰やユギノシタキノゴ(エノキタケ)をいっしょにしてカヤギ汁にしました。ヒロッコ、コゴミ、ウルイ、アザミの茎、ウド、タケノコ、ミズ等々、サバ缶の出汁は山菜鍋には最高ですね。