歴史の教訓に反するロシアの暴挙

ロシアによる国際法や国連憲章にそむくウクライナへの侵略にたいし、世界はもとよりロシア国内でも「侵略やめよ」の世論がひろがっている。

プーチン大統領は、この侵略にあわせて「核兵器保有大国」の権威をかさに、こともあろうに核兵器の言葉をもち出しての「脅し」まで公言した。

国際法違反の罪とともに、核の先制使用をちらつかせウクライナの主権をおかした行いはどこからみても許されるものでなく、世界の世論がこの暴挙に怒りをもって声をあげたのは当然だろう。抗議行動は日増しにひろまっている。

「非核平和」を宣言しているわが村は、役場庁舎正面に祖国と世界の平和をねがう看板をかかげている。今般のロシアの侵略行為は、その宣言に込められた平和希求と核兵器を許さぬわが村の意思に反するものであり、この雪のむらからも、「ロシアの非道、無法を許すな!ウクライナ侵略を止めよ!」の声を強く発しておきたい。庁舎外観

この侵略を止めさせる最大の力は「世界の世論」と「ロシア国内の世論」にあるだろう。

第二次世界大戦をはじめ、暴政やファシズム、他国の主権を侵害する行為にはしった近・現代の世界の為政者は、自国と世界の「世論」をもっとも警戒し、世論を味方につけようとあらゆる策をこらした。

当時のかれらは、その策のひとつとして圧政の法体系で国民から自由と民主主義をまずうばい、新聞やラジオなど宣伝媒体を通じて国内の世論操作に執心したことを識者はのべる。その結果、侵略を犯した側の国では、国民の多くがその誤った政治と侵略戦争賛美報道のなかで戦争に突き進むようにされた。そしてここでもうひとついえるのは、過去の我が国や近・現代の歴史をふりかえれば、いつの時も、政を誤っている為政者がもっとも恐れたのは、その理不尽にしたがわない世論が大きくなることで、私たちは先の大戦の歴史などからそれも学んだ。

われわれの社会がかちとってきた民主主義の到達水準に比べれば、ロシアの民主化には抑圧のもとで少なくない困難があるようだが、そういう中にありながらも、ロシアの勇気ある人々が「侵略反対」で声をあげ行動している。ロシア国内で勇気あるその声がさらに大きくなることをまずのぞみたい。

侵略されているウクライナの人々への何よりの励ましと支援は、そういう世論の力ととらえ、ロシア国内をはじめ世界から「プーチン政権の侵略・横暴を許すな」の声をあげつづけることがもとめられている。ウクライナの子供や市民の命を救うために。ウクライナの主権と領土をまもるために。武力の行使を今すぐやめさせるために。侵略行為で命を奪われる若い人々を救うために。こんな非道をまかりとおらせてはならない。