この季節になると、様々な発行物への新年のあいさつ文や、年始行事などでのあいさつの内容を準備する時となります。
過ぎた土曜日は、議案審議の準備とともにそれらのことに少しずつ手をそめながら、お天気具合をみていつものように河川敷を散策。日曜日は地域政治新聞に載せる原稿書きです。
きのう5日朝には、「これで根雪かな」と思わせるほどにまわりはすべて雪の世界となりました。前日に土と雪を交互に踏みながらこうして地面を散策しキノコのカオを見られたのは幸運でした。今後一週間はおだやかな天気が続くようですが、雪の村では、今シーズン、広い場所で自由気ままに野の土を踏めるのは、これがほんとの終わりとなるかもしれません。
対面できるキノコは、この季節に盛りとなるユギノシタキノゴ(エノキタケ)と最晩生のムギダゲ(ムキタケ)です。これでまたしばらくの間、味噌汁やおでんの具としてエノキタケの味覚を楽しむことができます。
河川敷の枯れ木には、エノキタケと間違ってしまいそうに色褪せた猛毒のニガクリタケも混じって見られますから要注意。このように猛毒キノコと似ていることもあって、エノキタケ採りは警戒されて採る方が極端に少ないのでしょう。なにしろニガクリタケは、死に至る毒をもつキノコで、しかもクリタケやエノキタケと隣り合わせて発生し、なおかつ食茸と間違いやすいから怖いのです。
雪の中、黄金色に輝き生長している食べ頃のエノキタケには、樹上から落ちたウメボドゲ(ツルウメモドキ)の赤い実を載せた傘も見えます。きっと、ヤマドリが飛んできて実を啄み落としたのでしょう。雪上にはヤマドリの足跡がいっぱいついていましたから、今年生まれた一家族、兄弟姉妹たち若鳥の群れでしょう。
そばにはヤマブドウの実もまだ蔦に残っていますから、それも彼らの大事な命の糧となります。雪国のこれからは、野に生きるものたちにとって食の確保に難儀する時。栄養満点のヤマブドウの実は、主に夜はテン、早朝と夕刻はヤマドリの糧となります。まわりの糧がさらに枯渇してくると、夜の活動が多いテンが、日中でもブドウの蔦に昇っている時もあります。