うれしい小春日和

雪少しあり、青空ありのおだやかな小春日和が、村にはめずらしく2日もつづきました。

こんな時はじっとしていられません。もちろん散策の足は河川敷などへ向かいます。

河川敷といってもそこは度々ご紹介するように伏流水が所々に湧く柳の林。林にはきのこシーズンの終わりを告げるユギノシタキノゴ(エノキタケ)が次から次へとカオを出しています。

春とちがい今年初冬のエノキタケは、近年ではもっとも発生量が少なかったのですが、それでも枯れ木や倒木にほんの少しずつ見られます。

そばの枯れ木には、若干クセがあるものの食べられるヌメリスギタケモドキも見え、地面にはハイイロシメジ(現在は毒きのこ扱い)も雪をかむりながら生きています。ほかにも雪のなかでかよわい姿を保っている名を知らぬキノコも見られました。

河川敷はクレソン(オランダガラシ)やノゼリ、ツルウメモドキ、ヤマブドウ、ウルシなど木の実の宝庫でもあります。ナルコユリの仲間の草もまだ倒れず実をつけたまま。それら常緑の野草や、木の実、草の実を食べに寄ってきたヤマドリの足跡がこれからの雪上には絶えません。

完熟のヤマブドウをふくんだら、とっても甘~い味覚が口中にひろがりました。こんなにおいしく栄養満点の実ですから、クマもテンもヤマドリもヤマブドウが大好き。でも、そのクマは、そろそろ冬眠の穴入りに向けての動きをはじめる頃です。

畑に取りのこした白菜のまわりに初雪が積もっています。「雪にあてた野菜は甘くなって美味い」というのが昔からの評。新雪に映えるこの白菜の姿をみれば、ただ眺めるだけでもほんとに美味しそうに見えます。