24日から26日まで、全国町村議会議長会の全国大会や関係する会議、政党、国会への要望と懇談会などがあり都内で過ごしました。
まず24日には、砂防会館で開かれた「多様な議員で構成された活力ある地方議会を目指す全国大会」へ出席。全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会の3団体共催による大会です。
大会は、地方議会の位置づけと議員の職務を法律上明確化することや、兼業禁止の規制緩和、厚生年金への加入、小規模議会の議員報酬の適正水準引き上げに必要な国の財政支援、政治分野への男女共同参画推進の取り組みに対する支援、議会デジタル化への支援などをかかげる決議を採択しました。これらは、3議長会一丸となっての今後の重点的なとりくみとなります。
議事進行後には、谷口尚子慶応大学教授による講演と、佐賀・伊万里市議会の盛泰子副議長(平成27年には議長職にも就任)、群馬・榛東村議会の南千晴議員(やはり平成29年に議長にも就任)、神奈川・小田原市議会議員の武松忠議員、そして富山県議会の瀬川侑希議員(東大卒で会社員から市議を経て県議へ)の4氏によるディスカッションがあり、谷口氏がコーデネーターをつとめました。
パネルディスカッションの主な論点は、「多様な議員で構成された………」という大会の名称や、議長経験者の女性お二人がパネリストということもあってか「地方議会への女性参画の重要性」と、その促進をはかるうえでの課題のとりくみに発言が集中しました。
大会の閉会挨拶は、今年、全国都道府県議会議長会の会長に就任されているわが秋田県議会の柴田正敏議長が行いました。こういう場面があるとうれしいものです。
▼25日正午には、全国豪雪地帯町村議会議長会による恒例の6政党との懇談会へ出席。この日出席していただいた各政党の皆様は別掲の写真のとおりです。国政6政党がそろって地方政治団体の全国組織とこうして毎年懇談の場をもつのはあまりないようで、私にとっても貴重な体験の時となりました。
懇談会では、翌日に開かれる全国大会(豪雪部門)の内容を軸にした挨拶に酒元会長(石川県会長)がまず立たれ、次に私からは要望説明、続いてそれらもふくめた豪雪対策についての考えについて各政党の皆様からご発言をいただきました。それぞれ、豪雪地の実情把握に詳しいことを、先生方の力強いご発言の中から察することができました。
会議は、各政党代表皆様のご発言につづき、さらに加えて豪雪地域の具体的な実情を添えながらの要望発言の時間もとられました。会議の時間はそれほど多くはありません。そこで私からは、昨年も含めたこれまでの村の豪雪とそれに向き合ってきた対策課題の経緯を踏まえ、必要交付税額の安定確保と道路と雪に関わる安全確保対策の二つにしぼって十分な財政支援へのお願いを再度させていただきました。要望を受け止めていただいた各政党の先生方には、あらためて心からの感謝を申し上げる次第です。
この要望説明にあたっては、豪雪対策の課題についてのたくさんの資料や過去の報道資料をふくめ、事前に村の実情を把握するうえで一定の準備に時間を要しました。その際に、副村長や豪雪対策に関係する課長、職員のみなさんにはいろいろご協力をいただきご苦労をおかけしました。これについても厚くお礼を申し上げます。
▼同じ25日の夕刻5時には自由民主党本部へ。翌日に開かれる全国大会の宣言や決議、特別決議などについて、全国の町村議会議長会の都道府県会長たちによる政府与党自民党への要望活動です。
党側からは、茂木幹事長をはじめ関係する党役職にある議員の皆様からのご挨拶をはじめ多くの国会議員に出席していただき、要望を積極的に受け止めていただきました。
▼翌26日は、午前中にまず県出身の衆参両院議員の議員会館事務所を訪れる行動へ。全国大会の要望書を届けるのが務めです。大会を正午に控えているので朝早くからの行動となりましたが、金田勝年先生、冨樫博之先生とはご本人と面談できる時間をとっていただきました。御法川信英先生や石井浩郎先生、進藤金日子先生などほかの事務所でもあたたかい励ましをいただきました。
そして正午、いよいよ町村議会議長全国大会と豪雪地帯町村議会議長会の合同全国大会が明治記念館で始まりました。
今大会の主要スローガンは会場に掲げられた別掲写真の通りです。大会では新しく就任されたばかりの岸田文雄内閣総理大臣、同じく総選挙後就任された細田博之衆院議長、山東昭子参議院議長、総務大臣、デジタル田園都市国家構想担当大臣、内閣府特命担当大臣(地方創生)、与党代表として茂木自民党幹事長、全国町村会会長各位の祝辞があり、宣言、特別決議、決議、特別要望、要望、豪雪対策の推進などを採択しました。
大会後には恒例の特別講演があり、今年は、元総務大臣・片山善博氏による「住民から信頼され、頼りがいのある町村議会となるには」と題する講演でした。中央官庁、秋田の能代税務署長をはじめとする地方の現場、鳥取県知事、そして総務大臣を経た方だけに、片山氏の説く「議会の役割発揮の大切さ」は説得力にあふれるものでした。
大会が開かれる直前には、北海道で一日に80㌢前後という一気の積雪をみた地域もあり、大会最中にはそれが1㍍近くになったという報道もありました。折からの冬型気圧配置で日本海側は雪、一方の太平洋側は晴れという対照的な天気となり、ホテルそば皇居のお堀・千鳥ヶ淵の公園は絶好の散策日和。議員会館を移動する時には、青空と黄葉のいちょう並木の下、議事堂の裏側を歩く修学旅行生らしい子供たちの列もみられました。
厳しいコロナ禍がかなり緩んだからでしょうか、往き来した新幹線も乗客がやや持ち直し、都内のホテルもお客さんが以前よりはかなり多くなっています。
その新型コロナ。村の役場職員も特別職の我々も、他県や都内へ出張などの際には、出張から帰って役場へ出勤前にウィルスに感染しているかどうかの検査を行っています。そういうこともあって、今回の帰りは公用車ではなく家族の運転する車としました。検査前に車中でいっしょになれば、もし後に陽性となった場合は役場職員の運転手さんにも感染の恐れがあるからです。「検査前は油断できない」が常識ということなのでしょう。
帰ったら村の道路には除雪車の出動跡と10㌢ほどの積雪でした。きのうは初めて除雪用のトラクターを動かしました。この様子だと、初雪が根雪となる可能性大でしょうか。
▼土曜日27日には村の社会福祉大会へ。前夜遅くに帰り、この日の朝には事前に診療所から説明を受け手元にあった抗原検査キットで検査をしたら無事「陰性」でした。朝は、コロナの検査キット使用や、出張中に届いていた臨時会や定例会など議会資料のことなどに思案を集中。とりあえずキットに「陰性」のマークが出たことでまずはホッとひと安心。そこまではよかったのですが、ご案内をいただいていながら、この日の社協大会のことはまるで失念。会長さんから突然電話をいただき、「アッ」の声を出した時は開会2分前。急きょかけつけましたが、雪道で急ぎもできずもちろん遅刻でした。記憶にあるところでは、別の団体の行事での時も含めこんな「失念」は、20年ほど前に続きこれが2度目。
社協のみなさんや大会ご出席の各位には、遅刻したことお詫び申し上げます。帰って、この失敗、失礼のいきさつを妻へ語りながら、自分の失念はとりあえず棚にあげて妻に向かい「秘書の役割を、なんじが、ちゃんとタノム!」などと頭を下げ、ささやきました。
さて肝心の大会です。コロナ禍なので規模が縮小され村役場防災情報センターでの異例開催となった今年の大会。しかし法人設立50周年であり、永年の社会福祉活動への表彰もふくめ節目をお祝いする記念すべき大会となりました。新型コロナ感染症予防対策から、会場の大きさと人数の関係でせっかくの講演を来賓などは傾聴できなくなりました。まだまだ「コロナ」要警戒だからそれは当然です。
▼きのう日曜日は、村のホタル研究会(佐々木國夫会長)の集いへ。今年行ったゲンジボタルの発生状況の調査を報告しあいながら活動の内容を話し合う会議です。ホタルの生息環境をととのえるためにカワニナの飼育や放流の活動を試みるなど、新たなとりくみの結果も報告されました。今年の村のホタルは、全域でまずまずの発生をみたようです。
▼5日間溜めていたのをいっきに出しましたので長くなってしまいました。お許しを。