ここしばらくは秋の野山の幸の時期ですので、キノコや木の実の顔ぶれをつづけてお伝えすることにします。
今日登場するのは、サモダシ(ナラタケ)の仲間ではもっとも早く顔を出すネスゲモダシ(ヤチナラタケ)です。
このネスゲモダシは、サモダシの仲間のうちでは味が最も濃いといわれる種。湿地の草むらにある枯れ木や土に覆われた枯れ小枝などに大発生します。湿り気の強いところでは、立ち枯れ幹の根元にまで菌がとりつき美しい群生を見ることもあります。
ほかのサモダシ(ナラタケ)の仲間に比べて茎が細く全体としてつくりはか弱いものの、前述したように出汁味、旨味はすこぶる良く、サモダシ通の間ではとくに人気の高い種です。我が家では、毎朝の味噌汁に、時には納豆汁にと、これから雪の降る季節まで、さらに塩蔵して冬にも利用と大人気のキノコです。
ネスゲモダシの脇には大きなアケビが熟れ盛りでいっぱい。今年は、こちらの入る山ではアケビが豊作です。山里は、アケビ、ヤマグリ、各種キノコ、クルミ、ヤマブドウと、秋の幸が真っ盛りの季節となりました。