野はみんな新鮮、いきいきの季節へ

これまでもお伝えしているように、まだ藪とならない春の河川敷では、平坦な川原を散策しながらの山菜やキノコ採りができます。歩きついでながら先日採ったユギノシタキノゴ(エノキタケ)は10㌔ほど。このキノコ、ここでは春の発生量は初冬より少ないですが、それでもこれだけ収穫できるのですから充分です。これでまたおいしいキノコがしばらくの間ごちそうになれます。

ユギノシタキノゴはもちろんですが、雪解けの早い水辺や日向ではコゴミもいよいよ最盛期、ワサビも蕾がいっぱいとなり、花が開いた所も見られはじめました。

我が家前でもようやくニリンソウが咲き始め、甘くてとろりサクサク食感のカンゾウ(ヤブカンゾウ)も食べ頃。クレソンやノゼリも勢いよくどんどん草丈を伸ばし、いよいよ旬入りです。

河川敷ではイワダラ(ヤマブキショウマ)やササゴ(笹子・ネマガリタケのうち細いタケノコ)も顔を出し始め、ヒラタケも見られます。友人からは「まだアエコ(ミヤマイラクサ)は食べていないだろう」と初モノもいただき、食卓はいろんな山菜やキノコでにぎやかになり始めました。

新型コロナウィルス禍で社会には重く沈んだ雰囲気が漂っています。本来なら職場も学校も新たなスタート、新たなメンバー、新入生が加わり、新鮮、躍動感あふれる季節の頃なのにです。体験したことのないこの大きな病禍は長期にわたる可能性もいわれますが、力を合わせてこの苦難に耐えなければなりません。こういうときなので、山村暮らしの特徴をありったけ活かしたいもの。よく体を動かし、コロナウィルスに関係のない山菜やキノコたちからも新鮮いきいきの活力をいただいて、病への抵抗力を高めたいと思います。

▼平良集落北の日向でヤマザクラが満開に近くなり、おととい役場前のソメイヨシノも開花し始めていました。その頃になれば人里近くの湿地ではミズバショウも真っ白な苞(ほう)をすべて広げ開花しはじめます。

岩手との県境となる村の名峰・東山は、里山の雪解けが終わるにつれ残雪の山姿がひときわ麗しく見えます。それは、岩井川、肴沢、蛭川からのぞむ県境の三界山も同じです。隣接の自治体から村の学校や保育園に通う先生方も、晴天の日の朝には真白き焼石連峰のくっきり山容を目にしているでしょう。

実は今年、東山近くの柏峠や小出川上流、そして笹森山へ。あるいは土倉沢から蟻巣山経由で三界山へ上り合居川カッチ(最上流部)を巻いて沼又沢へ下りる。以上2コースどちらかの残雪上春山行を計画していました。

しかし、残雪の締まりがあまりよくないようなので雪上歩きは今のところあきらめました。そうしているうちに雪も所々消えてしまい雪上歩きはなおのこと難儀になるでしょう。逆に雪解けが早いようですので、登山道をたどってリュウキンカとミズバショウが盛りの頃の春山に今年は早めに向かってみようと思います。

▼きのうは、羽後町議会の阿部養助議長、後藤忠保副議長、小沼美奈子事務局長の各位がお見えになりました。この3月に改選されたばかりの羽後町議会。先の臨時議会で新たな議会人事が決まったことによるあいさつでのご来庁です。佐々木副議長にも同席いただき、互いが関係する今後の活動の打ち合わせも含め懇談しました。

平成の市町村合併の際、湯沢雄勝管内旧6市町村のなかで羽後町は我が村より一足早く単独町の方針を決め、ともに合併せずに自立で歩んできたところ。諸施策や議会活動などで刺激を受けとても学ぶところの多い町です。前職の藤原議長さんと和泉副議長さんのご尽力とご厚誼に感謝を申し上げながら、新しい議長、副議長さんとも、これまでと同じようによく連携して学びながら歩みたいと思います。