ビッキの鼻通し取り

きのうは、ほぼ一日たんぼの草取仕事。たったひとつ春の除草剤が効かない「ビッキの鼻通し」と呼ぶ手強い水田雑草の「クログワイ」が伸びて来るのが今の季節。ビッキはカエルのことですが、ホタルイやクログワイになんでこんな名がついたのでしょうね。

この雑草に対しては、ほとんどの農薬会社の除草剤が「クログワイにも効く」と効能を書きますが、春期の除草剤散布では効果がほとんどありません。これから、地上部だけを枯らす農薬はありますが、塊茎はどうもほとんど生き残るようです。

まもなく田んぼの中干しの時期。通水をいったん絶つ前の草取り仕事です。この時期の除草では、手作業などとてもやっていられないと、除草剤で枯らす農家もあります。しかし、こちらは「除草剤はこれからの季節は使わない」が方針なので、草は抜き取るしかありません。

まことに腰の痛い草抜き仕事ですが、芋状になっている根を抜き取らなければ絶やすことができません。我が家のたんぼでは、ほかの雑草はほとんどなし、これがたったひとつの最強の雑草です。

▼梅雨時になったら、味も形も高級キノコのハタケシメジがカオを見せ始めました。いつもの年より発生が遅いようです。もう一週間ほど成長させて、極美味の初モノをごちそうになろうと思います。

味覚も姿も高級キノコの仲間にしてはめずらしく、梅雨時から晩秋まで節目節目で続けて収穫できるという、わたしにとってはなんともありがたい野(山ではなく草原)からの贈りものです。

▼20歳の頃に農業研修で1年間お世話になった相模原の野菜農家Sさん宅から、今年も相模野の台地で手塩をかけて育てたトウモロコシを贈っていただきました。

私が滞在していた当時、Sさん宅の広大な畑に家畜の堆肥を大量に施すしごともしました。あれから48年、このトウモロコシは、もしかしたらその畑で育ったのかもしれません。露地栽培の、とっても甘いトウキビでした。