あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

仕事納めの28日、村に雪害警戒部が設置されました。それでも後の大晦日、元旦は、朝の除雪なしのお天気となり「おだやがで、ええな」の時を過ごすことができました。

年末には、門松用に植えていたヒメマツ(キタゴヨウマツ)の下枝を童といっしょに採り、頼まれていた親戚の方々にもその枝をお分けしました。

我が家の門松はアカマツではなくヒメマツ。深山ならどこにも普通に見られるヒメマツも、アカマツとちがい里山だとごく限られた場所にしかなく、そこへ向かうには深い雪を漕がなければなりません。高齢になると、雪漕ぎは難しくなり、家そばに植えていたヒメマツのありがたみが年々増してきます。

大晦日には、自家用水道や池用水路の水利見まわりついでに裏山まで足をのばしました。キャンジギ(カンジキ)を履いても足は膝より上まで沈むかなりの深雪。これだけ雪が深いと郡境まで上がるのはムリと判断。8分目ほどの途中で休み、焼石連峰のサンサゲェ(三界山)、権四郎森(南本内岳)、南の森、大字椿川方面や東山、村内最高峰の栗駒連山の秣岳(1424㍍)をながめてひきかえしました。

いたち、たぬき、てん、きつね、かもしか、のうさぎ、りす、やまどりなど、生きものたちの新しい足跡はいっぱいでしたが、期待していた実物たちとは一度の出会いもありませんでした。ただ、木々の梢の合間から薄い彩雲がのぞまれ、年の締めくくりにいい景色は眺められました。


明けた元日も時折の陽射しが雪のむらに注ぎ、流れる雲の間から青い空が垣間見えました。冬はお日様がずっと南寄りをすすみます。なので、デンと座る向かいの山に隠れる時間が長くなります。わが集落の成瀬川では元旦の陽射しがほんの少しの間だけ雪原と川面を照らしてくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

その河川敷では、いつものようにユギノシタキノゴ(エノキタケ)とノゼリを採り摘み、新しい年の野の味と香りを楽しみました。ホタテかアワビ貝のように厚い塊の希少なネズミハギモダシ(ウスムラサキホウキタケ)や、サグ、ワラビなど塩蔵していたキノコや各種山菜も、この日を待っていたかのように新年の食卓にどっと登場です。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

年越し、元旦の穏やかさもほんのつかの間、また猛烈な雪降りの村です。雪害警戒部にとどまらず豪雪対策本部設置とまで至らねばよいがと思っていますが、1月はじめでこの積雪量ですから、「これは」と、心は豪雪に備えはじめています。

▼日の出は、焼石頂上から雲海に浮かぶ早池峰山と岩手山をながめた過ぎし日の写真です。