たがいに学び刺激をうけて前進

県南の町村は、美郷町、羽後町、東成瀬村の3つだけになっている。

平成の大合併による結果だが、3町村合併によってうまれた美郷町、昭和の合併を経て町としては県内でも規模の大きい層にあった羽後町、そして昭和も、平成も単独で村を維持したわが村と、いずれも、ちがいや特徴ある自治運営をしているので交流を通じて勉強になること、刺激をうけることが多く、そうしたことを目的に3町村議会の連絡協議会ができて久しい。

きのうは、その協議会の今年の運営を話し合う集まりがもたれた。夏に計画される全議員の研修交流会のもちまわり当番地は今年は美郷町。

議会運営やそれぞれの政策などで情報交換ができるので、この協議会があるおかげで、議員はもちろん勉強になるが、議会運営のあれこれで具体情報を最も必要とする議長と議会事務局にとって、協議会の存在は貴重となっている。

昨年はわが議会が改選、今年3月には羽後町議会が改選をむかえる。前回無投票だった羽後町議会だが、現職の一定数の引退、新人の一定数の出馬のうごきが昨年から風のたよりにのってこちらにもきこえてきていた。そのたよりどおりとなれば、今年の研修交流会では、長年顔見知りあるいはお世話になった引退される議員さんたちとは会えないということになる。これもさびしいものではある。

課題にむかって

全員協議会(事務局提供)
全員協議会(事務局提供)
全員協議会(事務局提供)
全員協議会(事務局提供)

きのうは、午前に議会全員協議会、午後は総務教育民生常任委員会による村の指定管理介護施設・特養ホーム幸寿苑とディサービスセンターなるせの運営状況説明をうけた。

全員協議会では、議会改革課題についてさしあたって改革検討を必要とする内容を確認した。おもに議会運営に関する内容が主なので、当座のその任務を議会運営委員会がはたすことにした。

施設訪問(事務局提供)
施設訪問(事務局提供)
施設訪問(事務局提供)
施設訪問(事務局提供)

介護施設の運営説明をうけ施設の一部を視察した午後は、いろいろと質問や意見が議員各位からだされた。私なりにとらえればその多くは、村の今後の介護施策の根本に係わることでもあり、つきつめればそれは国の介護政策の根幹に通ずる課題でもある。

その課題とは、「介護保険制度のもとで、介護を必要とする人が必要な介護を安心して受けられる体制をどうつくるか」ということである。後退しているとはいえ一方の医療保険制度と同じような安心できるしくみ(施設から体制まで)を、切実な介護課題でもそれをどうやってつくり村民のねがいにこたえてゆくか。

特養ホームの入所希望待機者の多さは全国どこでも同じで、その一人一人の背後に、ひっぱくする家計をささえながら居宅介護で苦労の日々をおくる多くの家族の姿がうかぶ。「保険はあるが介護が不安(とくに病院からの退院を迫られている痰除去の必要な呼吸器疾患の方などは今々の深刻な課題)」われわれはこの課題にひきつづき直面している。介護離職ゼロなどとさけばれているが、これもかけ声をうらづけるような抜本の国の制度改革には至っていないからだろう、依然として介護職員の確保は全国の課題だ。

村議会としても、まさに村民のみなさんが今々の切実な課題としてとらえている介護施策について、現状をよくとらえた提言もふくめ旺盛な活動がもとめられていることをあらためて感じたところである。

くらしの周期

おとといの観測点で2㍍の積雪をこえたわが集落。

暖気となったきのう、4度目の雪下ろしでまずは車庫にあがった。50㌢の積雪で1回の雪下ろしという周期でわが家の冬はうごいていることになる。住宅はもう少し積もりためてからとりかかる予定。

今冬の特徴は吹雪が少ないこと。おかげで、屋根にマブ(雪庇)がそんなにできず、いつもの年より屋根に上がる回数は格段に少ない。おかしな冬である。ただそれは、「これまでは」ということで、今後は特徴ある爆弾低気圧もふくめおそらくこのままでは済まない荒れ空がくるだろう。

CIMG1991-1冬のくらしにはいろんな周期があり、早朝から夜11時頃まで連続で燃やすエドゴロ(居間)の薪ストーブ煙突掃除はだいたい20日に一度。エド(池)に引く用水取水口のゴミとりはおよそ1週間に一度。そういう繰り返しをしているうちに、もう新年1月も終わろうとしている。

▼3月5日~6日に予定されている地元部落のコミュニティ文化祭実行委員会が昨夜開かれた。今年は演芸発表や創作品展示のほかに、40周年記念事業として歌手の岩本公水さんをお招きしての歌謡ショーも計画されている。

円滑な運営への準備、心がけが例年以上に必要とあって、会はいつもより時間を費やした。運営の要、文化部長や各部門の責任者、事務局として奉仕活動にあたるみなさん方の苦労を当方はいつも感ずる。ごくろうさまです。

サモダシあっての納豆汁

CIMG1909-1CIMG1907-1山、川、海、たんぼや畑には、山菜、きのこ、木の実、魚介、野菜・果物、お米と、それぞれおいしいものがたくさんあり、それを採ったり栽培したりを生業としている方もおれば、お米以外なら趣味としてそれらに手をかけたり足をむけたりする方もいる。

生業、趣味の区別なく、食べ物を採り育てるわたしらのような者にとって、自分の採って(獲って)きた食材が食卓にあがったとき、それを「おいしい」と言われた時のうれしさはたまらない。

とくに、童たちに「おいしい」といわれると、ごちそうをつくった妻も、食材を採ってきたこちらも、「ささやかな幸せ」を感ずることがよくある。

わが家では、童に「おいしい」といわれる冬の代表格は、きのこと山菜のはいった「味噌汁」と「納豆汁」。

きのこでとくに好まれるのはサモダシ(ナラタケの仲間)、エノキタケ、ナメコ、シメジ類とマイタケ。山菜ならワラビやゼンマイ。なので、サモダシとワラビが入ってこそ本命とされる村の納豆汁が出ると、童はおかわりを何べんも。

そんなとき、こちらは「ようし、来年も、まだ、キノゴ、えっぺぇ、採って来るがらな」と希望が湧きたつ。おそらく妻は妻で「ようし、まだ、納豆汁、こひゃで、けるがらなぁ(つくって、やるからな)」と、うれしさをじんわりと感じているにちがいない。「ありがとう」は社会でも家庭でもおたがいによく交わされる心あたたまることばだが、童に料理を「おいしい」といわれたときの言葉も、これは世のお母さん、あるいは料理人の方にとっては、お世辞ぬきの言葉でもあるのでほんとうれしいことなのだろう。

と、そういうことで、たっぷりと塩蔵されているわが家のサモダシとワラビは、童の「おいしい」と、私らの「よろこび」のために、この冬何度も何度も塩出しされ、納豆汁のお鍋に入っています。

くらしの中に少しの変化を

やりかけていた今冬3度目の屋根雪下ろしを週末から休日にかけて終えました。が、4度目の下ろしにもうかからなければならないようです。CIMG1958-1CIMG1959-1

 

アメリカ東海岸、米国首都の大雪様子をニュースでみた家族が「あれなば、ほんとのホワイトハウスだ」と言いました。交通がマヒし、大きな州に緊急事態がしかれ、死者も多数ということです。一方の欧州では、シリアからの難民、とくに多くの子どもたちが寒さで命の危険にあるとの報道もありました。

長崎も積雪17㌢、かって記録にない大雪といいます。豪雨と同じで豪雪は最大級の自然の猛威。世界有数の豪雪の村にくらしていれば、米国や長崎、西日本の人々、そして多くの難民の方々が、雪と寒さの渦中にあるいまの心情が推しはかれます。「異常な雪」は恐怖そのものですから。

ふだん雪のない九州地方や太平洋側がこういう天気だと、やはり豪雪の村は比較的穏やか。きのう午後など、意外や意外、陽射しの下での一日となりました。そういう村も、雪が少ない少ないと言ってきましたが、すでに積雪2㍍をこえた集落もあり、わが集落も今朝からの降りようなら2㍍に達するのはもうすぐでしょう。世界有数の豪雪の村とはそういうことで、今年もこれであたりまえの冬となりました。私たちは、積雪2㍍であたりまえ覚悟のくらしです。

CIMG1990-1CIMG1987-1くらしに小さな趣きをもとめて、秋に水挿していたタラノメやコシアブラがここまで芽を大きくしています。同じ日に挿したのですが、タラノメのほうがはるかに早く芽を出すということを知ったところです。

 

商工会の新春懇談会

CIMG1955-1きのう午後は村商工会の新春懇談会へ、副議長、両常任委員長とともに出席しました。

村や地方からの声を、機会をのがさず国や関係機関にすばやく上げることがどれだけ大切かということで、村の予算や事業と直接のつながりはありませんが、長年、村の課題となっていた件につき、昨年1年を振り返って痛感した象徴的なことにふれてあいさつといたしました。

象徴的なことの一番にあげたのは、公共放送であるHKKラジオ第1放送が障害なく村内集落のどこでも聴けるようになったことです。これは、NHKのラジオ放送が始まって以来数十年間の村民の願いで、要望してもなかなか実現しないでいたものでした。FM波を使ってやれば難聴解消はできるのですが、制度の関係でそれは離島だけに限られていたからです。

それで、10年以上にわたって行っていた村と議会合同の国への直接要望で、このことも2013年10月にはじめて要望項目として盛り込みました。それがその年12月3日、国会の衆院総務委員会質疑でとりあげられ、「山間地域でAM放送が届かない場合、FM方式の中継局設置を可能とする法整備を実施したい」との答弁が大臣からなされ、NHK会長も「新しい制度も活用して受信改善につとめたい」と答えていたことを知りました。その後に事態が急進展し、制度が拡充、全国でも離島以外ではこうした方式のさきがけだったのでしょう、村への放送設備工事が昨年進められ実現にいたったものでした。

その他のこともふくめてこういう事例を今回申し上げたのは、「理解して頂きたいことがあったら、機会を失わずにきちんとしかるべき相手、機関に伝えること、そのために行動は機敏に」ということがとても重要なのだということででした。

地方創生が看板にかかげられている今です。中小商工業者の経営発展、村の振興なしに地方創生はないわけですので、今年は、今までに増して村と議会が共同で、「伝えるべきはきちんとしかるべきところに伝える、そのための行動は機を逸せずに」そういう姿勢で村の自治をまもり発展させてゆきたいものです。

「湯沢雄勝は食べ物がおいしい」

CIMG1953-1CIMG1954-1湯沢雄勝地区の農業担い手のみなさんが、研修と交流を目的に一同に会する「わくわく農業活性交流会」がきのう別添資料(写真)のような内容で開かれました。

集いは今年で22回目を数えます。県内の中でも「複合経営のとりくみが以前から活発な地域」といわれるだけに、実績を積み重ね、現在も地域の中核としてがんばっている農業者のみなさん3名の発表も、2部の懇親会での語り合いも熱のこもったものとなりました。

懇親の場で担い手のみなさんから多彩なお話をお聞きしますが、つくる技術、販売もふくめ、経営戦略の持論がいっぱい交わされます。この日参加されたある方が「この、集まりは、話題が共通、豊富で、時間があっという間に過ぎてしまう」と私に語りました。

集いでは、「これからの農業経営はどうあるべきか~農業・農政改革、TPP合意を受けて~」と題する講演も、(株)農林中金総合研究所 主事研究員 小針美和氏によって行われました。

以前、湯沢を主にして職務の関わりでこの地に滞在し、米の生産調整に関する行政や農業現場の生の姿にふれている小針氏は、第二次安倍政権下の農業・農政改革、TPP大筋合意農政新時代、農業経営をとりまく環境変化、これからの農業経営はどうあるべきかという柱で語られました。

講演のなかで私がとくに印象に残ったのは「湯沢雄勝は食べ物がおいしい」という言葉と、TPP大筋合意を語るなかで「飼料が投機マネーの影響で価格変動大となることが考えられ、そのためにも、飼料の自給が大切」という旨の下りでした。

TPPは大筋合意というかたちで交渉は決着したでしょうが、今後各国内の大きな経過手順が必要で、まさにまだ渦中にあります。そういうなかで、食糧自給率のカナメの一つとなる飼料についての言及には、なるほどと注目するものがありました。

全国町村会に関係するお仕事もされているという小針氏は、全国各地の農山漁村を訪れる機会の多い方でしょうが、その方が真っ先にのべられた「この地域は、食べ物がおいしい」という言葉も、これは大事にしたいと思いました。

雪とたたかう冬が来た

東風の後には決まって「あまげぇし(雨返し)」と呼ぶ吹雪がすぐにくる雪国。予想したより風は弱いものの、雪は降る降るのきのうから今朝でした。

CIMG1937-1CIMG1944-1午後には妻に促されて今冬3度目の雪下ろしに一部手をかけました。重い雪なので体にはややきつく、これはなんと下ろしがいのある雪下ろしです。

3度も下ろして今朝になったら、一晩でまた40㌢ほど重い雪が積み重なり(2枚目の写真)「まだ、下ろさねね」というほどに。これでもう村は一人前の雪の村になり、役場からも昨夜で「大柳で180㌢の積雪(今朝はもっと増えているでしょう)」ということなどを伝え、全村に雪への警戒が呼びかけられました。

来週にかけては強烈寒波の来襲も告げられていて、積雪が重なる月日はもう一月は続きますから、これからが本番の「雪とのたたかい」ということになります。「これなば、楽な冬だ」という言葉は村ではもう交わされず、「さあ、わっぱがだ(こまった。たいへんだ)」が挨拶ことばとなりはじめました。

CIMG1946-1CIMG1947-1今朝は、これは嵐の前の「朝でっかり(朝だけ異様なほどの日が差す)」でしょう、妙な陽射しが雪の村に注いでいます。

めずらしく東風にのる雪

「都内や太平洋側にも雪が降る」という予報どおりになったきのう。

ふだん雪の降らない地方に雪が降るという天気予報がされると、ふだん雪の多い村にくらす我々は「ははあ、んだば、おらほうは、あんまり降らねぇな」と、長年の経験から悟ります。

CIMG1931-1きのうは予報通りに都内や太平洋側に雪が降り、村は一年ではめずらしく北西の風ではなく、東南の向き45度傾きほどのゆるい風にのって雪が舞いました。予想どおり村はあんまりは降りませんでしたが、それでも今朝は新たに20㌢ほど重なった今冬一番の重~い雪。いつもよりも力を入れた雪寄せとなりました。

ここしばらく降り積もった寒気の中での軽い雪とちがって、今回はこのようにじっとりと重い雪。1月に東京や仙台に雪が降るときはこちらは重い雪と覚えておけばよいのでしょうか。寒中にも、こんな雪をもたらす日がありますから自然は気まぐれです。

▼全県の中学スキー大会が終わり、わが東中の高橋夢香さんが大回転で3位、回転で2位のすばらしい成績をあげました。定めた目標はもちろん優勝だったでしょうが、全県精鋭たちと競ってのこの成績は見事なものです。東北・全国大会でも大活躍を願います。

雪下ろしサンデー

CIMG1918-1CIMG1927-1CIMG1929-1CIMG1917-1きのう、おとといの村は、ならして今冬2度目の雪下ろしで、屋根上にはたらく人々が各集落でみられました。

役場所在地の田子内集落でも、おそらくたいがいの方々が2度目の雪下ろしでしょう、あっちでもこっちでもと、ここでも屋根の上のバイオリン弾きならぬ、屋根の上のスノーダンプ押しの姿が。

役場の通りは、ちょっとした川のような水量の用水路「伊達堰・だてぜき」が流れています。役場駐車場の雪もそのほとんどはこの水路で処理でき、堰沿いにある家屋の屋根からは直接水路に雪を下ろすこともできます。雪処理が便利なこの通りと水路は、他集落や村を訪れる方々から「便利だなぁ」とうらやましがられるほど。

同じ村内で、最も南に位置する菅ノ台集落は積雪がおそらく最多のところでしょう。きのう村内の雪状況をみながらそこまで上がったら、元農業委員の同僚だったYさんが外におられて「オレ家はまだ1回(業者にたのんで)だのも、オラ方のしとらじは、3度目下ろしたなでねがな?」と語りました。

集落は150㌢を越す積雪になっているでしょう、1度下ろしただけという屋根上の雪はもう1㍍ほどはあるかな?で、業者さんが都合つき次第すぐにでも作業にはいるようです。これですでに1回下ろした屋根ですから、国の「特別豪雪地帯」に指定されている村の様子がおわかりいただけるかと思います。

最後の写真は、金曜日の入道集落(入道地区)の雪具合です。ここも、その年月毎に私が積雪の様子をお知らせしている定点記録の場所です。